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外壁材の種類と見分け方を解説

外壁材にはさまざまな種類があります。 自分が住んでいる建物の外壁を正しく知っていなければ、適切にメンテナンスすることも難しくなっています。 そこで今回は外壁の種類と特徴、見分け方をご紹介します。

外壁材にはさまざまな種類があります。

自分が住んでいる建物の外壁を正しく知っていなければ、適切にメンテナンスすることも難しくなっています。

そこで今回は外壁の種類と特徴、見分け方をご紹介します。

外壁材の種類と特徴

外壁はこれまでモルタルが主流でしたが、今ではサイディングが全体の約7〜8割のシェアを占めているメジャーなものとなっています。

中でもよく使われているのは窯業系サイディングですので、ご自宅の外壁材が何か迷われたら窯業系サイディングである可能性が高いと言えるでしょう。

しかし、窯業系サイディング以外である可能性ももちろんありますので、外壁材の種類を見分けることは大切です。

ここからは、それぞれの外壁材の特徴と見分け方を紹介します。

窯業系サイディング

窯業系サイディングとは、セメントに木質系の繊維を混ぜて成型し、加工したた板状外壁材の一種です。

製造する過程で窯の中で高熱処理を行うことから窯業系と呼ばれています。

型に流し込んで成型するので、レンガ調やタイル調、木目調、石目調などバリエーションが豊富で、塗料によって色付けされているので、塗り替えによって自由に色を変えることもできます。

窯業系サイディングの見分け方

多くの窯業系サイディングの大きさは455×3030mmで、3030mmの位置に目地ができるため、それを隠すために幕板をつけているケースが多くみられます。

ほかのサイディングと比べると、目地の存在感が強いことが特徴です。

金属系サイディング

ステンレス、アルミ、ガルバリウム鋼板などの金属から作られた外壁材です。

一般的には比較的安価なガルバリウム鋼製が普及しています。

金属の種類によって差はありますが、耐久性が高く、腐食にも強いとされています。

ただし、見た目が機械的な印象になりやすいので、窯業系サイディングと比べるとデザインの幅は限定的になります。

金属系サイディングの見分け方

以前はシンプルなデザインがほとんどでしたが、近年はレンガやタイルを模したデザインも増えてきており、窯業系サイディングとの区別が難しくなっています。

見分けるのが難しい場合は、目地に着目しましょう。

目地が目立っているものは窯業系、目地が目立たないのが金属系です。

樹脂系サイディング

塩化ビニル樹脂を原料としたサイディングボードで、樹脂自体に着色が施されているため塗装が不要で変色しません。

耐用年数は30年以上と長く、燃えにくくなおかつ軽いという特徴を兼ね備えた外壁材です。

日本では馴染みがない素材のため、ほとんど普及しておらず、国内で取り扱っている業者が少なくデザインも限られている点がデメリットに挙げられます。

樹脂系サイディングの見分け方

コーキングを行わずにボードを張り合わせているのが特徴です。

プラスチックのような質感から見分けがつくものもあります。

木質系サイディング

木質系サイディングは、天然木を加工した薄い板状の外壁材です。

腐食に強く、耐火性を備えたものもありますが、加工の手間などから非常に高価である点がデメリットになります。

木質系サイディングの見分け方

木質系サイディングは、天然木を切り出して加工したものなので、簡単に見分けられるでしょう。

モルタル

モルタルは、セメントと砂を1対3の割合で混ぜ、水を加えて練ったものです。

塗り壁材なので、継ぎ目のないシームレスな外壁を実現できます。

モルタルには防水性がないため、上から塗装を行う必要があります。

仕上げの種類には化粧漆喰を5~10mm程度の厚さで吹き付けるスタッコ仕上げ、砂粒を吹き付けるリシン仕上げ、吹き付けガンで仕上げる吹き付けタイル仕上げ、コテ跡を残す左官仕上げなどがあります。

モルタルの見分け方

モルタル表面の模様は、仕上げによってさまざまですが、目地がなくシームレスなため容易に見分けがつきます。

タイル

タイルは粘土などを焼き固めたもので、耐用年数が長いのが特徴です。

見た目の重厚感や高級感があり、土や石を焼き固めることによる独特の風合いがあります。

耐久性、耐水性、耐火性にも優れ、手入れしやすいといった特徴があります。

タイルの見分け方

目地とタイルが一体化しておらず、違う素材が使われています。

タイルの中には窯業系サイディングや金属系サイディングを真似たものもありますが、目地や素材の質感などですぐに見分けられます。

ALC

ALCとは、コンクリートに発泡剤を混ぜ、細かい気泡を含ませることによって軽量化したコンクリートパネルです。

耐火性や断熱性に優れ、パネルの内部に補強材として金網が入れ込まれていることから高い強度を誇ります。

ALCの見分け方

繋ぎ目がありシーリング材で埋められているのが特徴です。

また、窓が外壁よりも内側に取り付けられています。

サイディングとの違いは壁の厚さで、ACL外壁はサイディングに比べて壁の厚さが約2倍あります。

外壁材の見分け方

外壁材にはさまざまな種類があり、見た目だけで判断するのは難しいものです。

基本的には、目地の有無や方向、位置、叩いたときの音などによって大まかな判別が可能です。

以下のポイントを意識して、外壁の種類を判別すると良いでしょう。

・目地の有無
・目地の方向と位置
・横幅の大きさ
・外壁の厚み
・叩いた感覚と音

目地の有無

外壁材は建物の外観を形作る重要な部分であり、その特性や目地の有無によってさまざまな種類があります。以下は、目地の有無による外壁材の見分け方について説明します。

目地がある外壁材

レンガ: 目地がはっきりと見え、各レンガの間に目地用のモルタルが使用される。
タイル: タイルも各ピースの間に目地が存在し、接着剤でつながれる。
ブロック: コンクリートブロックなど、一定間隔で目地があるため、パターンを感じることができる。

目地がある外壁材の利点は、デザイン性と個別の交換が可能な点です。欠点としては、目地の劣化によるメンテナンスの必要があることです。

目地がない外壁材

吹き付け塗装: 壁全体に一様に塗装が施され、目地が全く見えない。

プレキャストコンクリート: 一枚の大きな板で壁を覆うため、目地が存在しない。

金属サイディング: シームレスに取り付けられる場合、目地が目立たない。

目地がない外壁材の利点は、滑らかな外観とメンテナンスの少なさです。しかし、一部が破損した場合、部分的な修復が困難な場合があります。

一部の建物では、目地がある外壁材とない外壁材を組み合わせることで、独特のデザインを実現することもあります。

外壁材の選択は、建物のデザインや機能、耐久性などの要素に応じて考慮する必要があります。目地の有無を理解することは、外壁の特性とメンテナンスの要件を把握する上で重要なポイントとなります。

目地の方向と位置

外壁材の見分け方は、目地の方向と位置に基づくことが一般的で、以下のポイントで確認することができます。

外壁材の目地の方向は、構造やデザインにおける重要な要素です。縦方向の目地は、一般に石やレンガなど硬質な材料で見られることが多いです。横方向の目地は、サイディングボードや木製の外壁材でよく見られます。

目地の位置は、外壁材の種類と密接に関連しています。平滑な目地は、タイルや金属製の外壁材でよく使われます。凹凸がある目地は、自然石やレンガで見られることが一般的です。

目地の形状やパターンも外壁材の種類に応じて異なります。例えば、交差する目地は、クロスカットなど特定のタイル配置で見られることがあります。

目地の色も外壁材の種類と関連があります。明るい色の目地は、近代的な外観を持つ建物に使われることが多く、暗い色の目地は、伝統的な外観を持つ建物でよく見られます。

このように、目地の方向、位置、形状、色などから外壁材の種類を見分けることが可能です。建物の構造やデザインに適した外壁材の選択は、耐久性と美観の両方を保つために不可欠な要素です。

横幅の大きさ

外壁材の種類は多岐に渡り、横幅の大きさによって異なる特性を持つことが一般的です。横幅の大きさによる外壁材の見分け方について以下に解説します。

100mm以下の小さい横幅の外壁材は、主に住宅などの小規模建築物に使用されることが多いです。サイディングボードなどが典型的で、軽量で施工しやすいため、デザインの自由度が高くなります。

100mm~300mmの中程度の横幅の外壁材は、オフィスビルや商業施設など、多種多様な建築物に使用されます。アルミや金属製のパネルなどが一般的で、耐久性とコストバランスが求められます。

300mm以上の大きい横幅の外壁材は、大規模な商業施設や高層ビルなどに用いられることが多いです。ガラスカーテンウォールや大型の金属パネルが使用され、強度と耐久性が重視されます。

これらの外壁材の選択に際しては、建築物の用途、デザイン、予算、地域の気候条件なども考慮する必要があります。横幅だけでなく、厚みや材質、仕上げの方法なども外壁の性能に大きく影響しますので、専門の設計者や施工業者と相談しながら最適な選択を行うことが重要です。

外壁の厚み

外壁の厚みによって使用される外壁材の種類を見分ける方法は、建物の構造や性能要求に大いに関連しています。以下、外壁の厚みによる一般的な外壁材の見分け方について説明します。

50mm未満の薄い外壁は、通常、金属板やアルミニウム合金、ガラスカーテンウォールなどの軽量材料で構成されます。耐久性と軽さを求める建物によく使われます。

50mm~150mmの中厚の外壁材には、コンクリート、石材、レンガ、サイディングボードなどが使用されます。これらの材料は、耐久性と断熱性を提供し、一般的な住宅や商業施設に適しています。

150mm以上の厚い外壁は、高い断熱性と耐久性が求められる場合に使用されます。木造の外壁や吹付断熱材、高性能コンクリートなどが該当します。特に寒冷地では、このような厚い外壁が採用されることが多いです。

外壁の厚みによる外壁材の見分け方は、耐候性、断熱性、コストなどの観点からも重要です。建物の目的や地域の気候に応じて、最適な外壁材と厚みを選ぶことが求められます。

叩いた感覚と音

外壁材の種類は様々で、それぞれの素材によって叩いた時の感覚や音は異なります。以下、外壁材の見分け方について簡単に説明します。

コンクリート: 叩いた際の音が硬く、鈍い反響がある。手応えも非常に硬い。通常、高層建築物などで使用される。

レンガ: コンクリートよりは少し柔らかい音がし、質感も硬いがコンクリートほどではない。レンガの接合部分を叩くと、異なる音がすることが多い。

木材: 木の外壁を叩くと、他の素材よりも柔らかい音がする。また、手応えも柔らかく感じる。

金属: 金属製の外壁は高い反響音が特徴で、非常に硬い感覚がある。

塩ビ等の合成樹脂: 樹脂製の外壁は、叩くと低い響きの音がし、手応えも柔らかい。

タイル: タイルを叩くと、硬いが高い音がし、しっかりとした感触がある。

ガラスファイバー強化セメント: 叩いた際の音は硬いが、コンクリートほどの反響はなく、少し低い音がする。

外壁を叩く際は、硬い工具ではなく手や軽い槌などを使用すると良いでしょう。さらに、見た目や材質の感触なども併せて判断することで、より正確に外壁材を特定することが可能です。

まとめ

外壁を適切に補修・リフォームするためにも、自分で見分けられるようにしておきましょう。

外壁塗装をお考えの方は、住まいるヒーローズにお任せください。

ご相談やお問合せもお気軽にお待ちしております。

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