
外壁塗装を検討するとき、見積書に必ず登場するのが「足場代」です。総額の2〜3割を占めることもあり「塗装とは関係ないのに高い」と感じる方も少なくありません。今回のお役立ちコラムでは「外壁塗装の足場代相場」と「費用内訳・節約のポイント」を整理して解説します。
外壁塗装を検討するとき、見積書に必ず登場するのが「足場代」です。総額の2〜3割を占めることもあり「塗装とは関係ないのに高い」と感じる方も少なくありません。
しかし、足場は職人の安全確保や作業精度のために欠かせず、法律上も設置が義務付けられている重要な工程です。相場や内訳を理解しておけば、見積もりの妥当性を判断でき、無駄な費用を避けることも可能です。
今回のお役立ちコラムでは「外壁塗装の足場代相場」と「費用内訳・節約のポイント」を整理して解説します。
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外壁塗装に必要な足場とは?法律と安全の観点
外壁塗装の足場は、職人が安全かつ効率的に作業するための作業台です。見積書に必ず記載されるのは、法律で義務化されているだけでなく、仕上がりや工事全体の品質に直結するからです。
ここでは、足場がなぜ必要不可欠なのかを法律面と安全面から見ていきます。
労働安全衛生法による足場設置の義務
外壁塗装工事では、高所での作業が避けられません。労働安全衛生法および関連する厚生労働省の規則により、高さ2メートル以上の場所で作業を行う場合は足場の設置が義務付けられています。
これは、転落事故を防ぐための最低限の安全対策です。万一、足場を設けずに作業を行えば法律違反となり、施工業者に罰則が科されるだけでなく、施主である依頼主にも管理責任が及ぶ可能性があります。
つまり、足場は「削れる費用」ではなく「法律で必須の安全投資」なのです。
足場が職人の作業効率・仕上がりに与える影響
足場があるかどうかで、職人の作業効率や仕上がりの美しさは大きく変わります。しっかりとした足場が組まれていれば、安定した姿勢でローラーや吹き付け作業ができ、塗りムラや塗り残しを防ぐことができます。
また、細部の補修やコーキング処理も安全に行えるため、塗膜の耐久性が長持ちします。逆に、簡易的なはしごや脚立だけで作業した場合、作業範囲が制限されるうえ危険も伴い、仕上がりの質は大きく落ちます。足場は「安全」と「品質」の両面で欠かせないものです。
足場を省いた工事に潜むリスク
一部の業者では「足場代を節約できます」とうたい、足場を組まずに工事を行うことがあります。しかし、これは非常にリスクの高い選択です。まず、安全性が大きく損なわれ、転落事故や作業ミスの可能性が高まります。
次に、作業効率が悪くなるため工期が延び、結果的に人件費が余計にかかるケースもあります。さらに、仕上がりが不十分で数年後に再塗装が必要になるなど、かえって高くつくリスクもあります。短期的に安く見えても、長期的にみれば確実に損をするため、足場を省いた工事は避けるべきです。
▼足場設置に関する法律はコチラの情報をチェック▼
厚生労働省ホームページ:労働安全衛生規則(足場等関係)が改正されました
外壁塗装の足場代相場と費用内訳
足場代は外壁塗装工事に必ず必要な費用であり、全体の2〜3割を占めることもあります。相場を知らずに見積もりを受け取ると「高い」と感じやすいですが、実際には材料費・人件費・運搬費など多くの要素で構成されています。
ここで相場と内訳を理解しておくと、見積もりの妥当性を判断しやすくなり、不要な費用や過剰請求を防ぐことができます。
足場代の相場(㎡あたり600〜800円前後)と総額イメージ
一般的な外壁塗装に必要な足場代は、建物の外壁面積を基準に計算されます。
相場は1㎡あたり600〜800円程度が目安です。
たとえば、延床30坪(約100㎡)の2階建て住宅で外壁面積が約200㎡の場合、足場代は12万〜16万円ほどになります。
3階建てや延床が大きい住宅では、外壁面積が300〜400㎡となるため、18万〜30万円前後に上がるケースもあります。
足場代は建物の高さ・形状・立地条件によって変動するため、相場を基準に「自宅の場合はいくらくらいか」を見積もるのが大切です。
足場代の内訳(資材費・人件費・運搬費・設置撤去費)
足場代は一見すると「単なる設置料金」に見えますが、実際には複数の費用が組み合わさっています。
代表的なのは、①パイプやクランプなど足場資材の使用料、②職人が足場を組み立て・解体するための人件費、③資材を現場まで運搬するための運搬費、④設置・撤去時の安全管理費用です。資材は繰り返し使用されるためレンタル料として計上される場合が多く、人件費は作業人数や工期によって増減します。
このように足場代は「安全と効率を確保するための総合費用」であり、決して単純な固定費ではありません。
法改正や地域差による費用の変動要因
足場代には、法律や地域の条件によって変動する要因もあります。たとえば、2015年の労働安全衛生規則改正により、組み立て式の「単管足場」ではなく、安定性の高い「くさび式足場」の使用が推奨されるようになりました。
これにより、資材や施工のコストがやや上昇しています。また、都市部と地方では人件費や運搬費が異なり、都市部では相場が高めになる傾向があります。さらに、敷地が狭く足場を設置しにくい住宅や、隣家との距離が近い場合は追加費用が発生することもあります。
こうした要因を踏まえて見積もりを比較すれば「なぜこの金額なのか」を理解でき、納得感を持って契約できます。
足場代を節約するための実践ポイント
外壁塗装で必要な足場代は、相場を理解すれば「決して無駄な費用ではない」と分かります。しかし一方で、総額の2〜3割を占める大きな出費であることも事実です。足場は安全面から削ることはできませんが、工夫次第で費用を抑えることは可能です。
重要なのは「安全性や品質を犠牲にせずに節約する方法」を選ぶことです。
ここでは、外壁塗装の足場代を無理なく節約するための3つの具体的なポイントを紹介します。
外壁塗装と屋根塗装を同時に行う
足場を設置するとき、費用の多くは「組立と解体」にかかっています。そのため、外壁だけでなく屋根も同時に塗装すれば、足場を二度組む必要がなく、1回分の足場代で済みます。
たとえば、外壁塗装で15万円、屋根塗装でも同額の足場代がかかるとすれば、別々に行うと30万円ですが、同時施工なら15万円で済む計算です。屋根と外壁の劣化スピードは似ているため、同じタイミングで工事をするのが合理的です。
まとめて工事をすることで、足場代の節約だけでなく工期短縮にもつながります。
地元業者や足場専門業者を活用する
大手リフォーム会社やハウスメーカーを通すと、下請け業者に依頼する形になり、その分マージンが上乗せされます。一方、地元の塗装店や足場専門業者に直接依頼できれば、中間コストを削減できるため、相場よりも安く抑えられるケースがあります。
とくに地域密着の業者は運搬距離が短く済むため、運搬費も安くなる傾向があります。ただし、安さだけで選ぶのではなく、施工実績や安全管理体制を確認することが大切です。信頼できる地元業者を選ぶことで、品質を維持しながら足場代を節約できます。
相見積りで足場代の比較・交渉を行う
足場代を抑える最も確実な方法が、複数の業者から相見積もりを取ることです。同じ建物であっても業者によって見積額が数万円単位で異なることは珍しくありません。3〜5社から見積もりを取り、足場代がどの程度含まれているかを比較すれば、適正価格を把握できます。
また「他社では○○円でした」と伝えれば、値引きに応じてもらえる場合もあります。相見積もりは交渉の材料になるだけでなく、業者の透明性や誠実さを判断する基準にもなるため、必ず実施するのがおすすめです。
足場代も含めた総額で賢く判断を
外壁塗装における足場代は、相場で㎡あたり600〜800円、戸建てなら15万〜30万円程度が一般的です。見積もりの2〜3割を占める大きな費用ですが、職人の安全と作業品質を守るために法律で義務付けられた必須コストであり、省くことはできません。その一方で、費用の内訳や相場を理解しておけば、見積もりの妥当性を判断でき、不要な上乗せを避けることが可能です。
節約のカギは「削る」ではなく「まとめる」「比較する」工夫です。外壁と屋根を同時に塗装すれば足場を1回で済ませられますし、地元業者や足場専門業者を活用すれば中間コストを抑えられます。また、相見積もりを取ることで透明性が高まり、交渉材料としても活用できます。
足場代を正しく理解し、総額を見据えた資金計画を立てれば、安心かつ賢い外壁塗装を実現できるでしょう。
足場代の不安は住まいるヒーローズにご相談ください
外壁塗装に欠かせない足場代は、相場として㎡あたり600〜800円、総額で15万〜30万円前後になることが多く、決して小さな負担ではありません。しかし、足場は法律で義務化された安全確保のための投資であり、仕上がりの品質を高めるためにも不可欠です。
その一方で、費用の内訳や相場を理解しておけば、不要な上乗せを防ぎ、納得のいく契約が可能になります。大切なのは「削る」のではなく「まとめて工事を行う」「信頼できる地元業者を選ぶ」「相見積もりを取る」といった工夫で賢く節約することです。
住まいるヒーローズ|株式会社エースでは、お客様の建物状況に応じた最適な足場プランや塗装計画をご提案し、費用面でも安心してご依頼いただけるよう徹底したサポートを行っています。足場代や外壁塗装費用に関する不安は、ぜひ住まいるヒーローズへ。
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