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台風被害で深刻な雨漏り!修理の依頼と費用の相場は!?

2019年10月12日に上陸した大型台風は、関東地域で大規模な河川の氾濫をまねき、強風で屋根が損壊するなどの大きな被害が発生しました。

近年多発する大型台風で屋根瓦が吹き飛ばされるなどの被害も多く、台風後には家の中で、雨漏りしている箇所がないか入念にチェックすることが必要です。

雨漏りは屋根裏だけでなく、家財への被害や建物の基礎部の腐食を招き、住宅の強度を徐々に損なっていきます。
大型台風の後に、雨漏りくらいで済んでよかったなどと安心せずに、早めに適切な修理が必要です。

今回は台風の被害で雨漏りが発生した場合、二次災害を防ぐためにも、どのような応急処置や修理をすれば良いのか説明していきましょう。

目次

台風後の雨漏り修理の重要性

雨漏りの被害を最小限にくいとめるには、被害が小さいうちに修理することが必須です。

雨漏りでは迅速な対応が一番重要

雨漏りが見つかったときは、どこから雨水が浸入してきているのか、原因を早急に突き止めて応急処置をし、早めに修理を依頼しましょう。
雨漏り修理費の相場は、ネットで調べても1万〜50万円以上と幅があり、損傷の度合いで費用が大きく異なっていることが分ります。

費用が異なる理由は、単なる瓦の修理から、屋根の下地材の張り替えなど、雨漏りを直すために必要な修理が異なるからです。
とは言え、雨漏りを放置すると被害が拡大するため、早めに問題の箇所を修理することが一番大切です。

雨漏り修理はDIYでは限界がある

DIYで修理して雨漏りが止まっても、また高い確率で再発します。
また、「費用がかかるかもしれない」と躊躇して放置していると、建物の基礎部分にまで腐食が進行して、甚大な二次災害につながる恐れもあります。

近年は異常気象が続き、大型台風の発生率が年々高くなってきており、素人では適切な処置ができず、台風ごとに被害を拡大してゆくことになります。
業者に連絡して無料・有料の雨漏り原因調査を依頼し、早めに修理することが、結局は修理費を安く抑える賢い選択となります。

台風の雨漏りによる被害

雨水で老朽化した住宅には、多くの危険が潜んでいます。
連続して発生する台風や強風で、もろくなった屋根が飛ばされたり、軽い地震でも強度を失って屋根が崩落したりすることもあります。

台風の雨漏りの後の注意点

台風の後に、「住宅への被害が雨漏り程度で済んで良かった」と軽く考えず、雨漏りの危険性を認識して適切に対応することが大切です。
雨漏りは、具体的に以下のような被害を住宅にもたらします。

 

  • 天井や壁に雨染みを残す
  • 建物の基礎部分を腐食させる
  • 腐食したところに、シロアリが発生する
  • 建物の強度を低下させ、耐震性を損なう
  • カビの発生で、居住者に健康被害をもたらす
  • 漏電による火災の原因になる

 

雨漏りは住宅の見えないところで被害が進行するため、なかなか気づきにくい場合もあるでしょう。
そのため、雨漏りが将来的にどのような被害をもたらすのかを、まず認識することが大切です。

建物の基礎部分の腐食やシロアリの発生

破損した屋根から浸入してきた雨水は、天井裏や壁の内側にたまっていきます。
屋根裏は密閉された空間で水分が蒸発しにくいため、時間をかけて木材や鉄部が腐食してしまう危険性もあるのです。

鉄部の腐食や木材の腐朽で建物の寿命が短くなるだけでなく、地震の際に屋根が崩落する危険性も増し、住む人の命にも関わってきます。
また、湿気を吸った木材にはシロアリが発生しやすくなり、目につきにくい床組や窓の枠、押入れの壁などにシロアリの被害が広がることがあります。

家具、家電、資産の損失

ドアや戸棚の扉などが雨水に濡れて変形すると、開閉がスムーズにできなくなります。
また、タンスや机などの家具も、一度できたシミや変色はなかなか取り除くことができません。

台所の電化製品やテレビの他に、電子化が進む近年、パソコンなどの電子機器に及ぼす影響は大きいと言えます。
顧客データや暗証番号など、電子機器の中のデータが損失すれば、取り返しのつかない被害にまで発展してしまうでしょう。

雨漏りによる建物の腐食で発生する健康被害

雨漏りによる湿気によりカビが発生すると、アレルギーや鼻炎、喘息をもたらすことがあります。
特に、抵抗力の弱い高齢者や幼児に注意が必要ですが、成人でも、急に発疹や鼻炎などが気になりはじめたなら、アレルギーの原因が住宅のカビから来ていないか調べましょう。

近年の住宅は気密性が高いため、浸入してきた雨水が原因で、屋根裏や床下でカビが発生するリスクも高くなっています。

台風後の雨漏りの対処方法

雨漏りの被害を最小限に食い止めるには、初期対応が最も重要です。
判断を間違えれば、余分な修理費が発生するおそれもあります。

雨漏りを見つけた時に必要な初期対応

天井や壁からの雨漏りを見つけたなら、まずビニールシートとバケツ(容器)を置いて、水が床に飛び散らないようにすることが大切です。
ホームセンターでは、防災用の吸水シートも売っていますので、台風の前など、雨漏りが心配な場合はあらかじめ購入しておくといいでしょう。

緊急の場合はボロ布や衣服など、水を吸収して排除できるものを駆使して、床や室内の家具に雨水がかからないよう応急処置をとりましょう。

賃貸住宅の場合は直ぐに管理会社へ連絡

賃貸のアパートやマンションで雨漏りがあった場合は、発生状況を写真に撮って、直ぐに管理会社に連絡することが必要です。
管理会社や建物のオーナーは保険で修理することもあるため、賃貸者としてできるだけ速やかに、現状を正確に知らせる義務があります。

雨漏りしている所の写真の他に、発生した日時や、その時の天候などもメモして、遅滞なく連絡するよう心がけましょう。

雨漏りの原因究明と雨水が浸入する箇所の応急処置

住宅には、雨水が浸入しやすい箇所があります。
雨漏りの原因となっている、雨水の浸入箇所を早急に見つけ出し、応急処置をすることが大切です。

そして、台風が過ぎ去った後は、早めに専門の業者と修理の相談をすることが大切です。
ただ、大規模な災害では修理業者になかなか連絡がつかないということもあるため、住宅で雨漏りのしやすい箇所について、正しい知識を身につけておいてください。

屋根材と屋根板金の破損からくる雨漏り

台風の際に、突風で飛来する物にあたって、最も被害を受けやすいのが屋根の部分です。
屋根の破損は下からは見えないため、状況が把握しにくく、雨漏りが発生して初めて気づくことが多いのが現状です。
屋根には雨漏りの原因となる箇所が多数あり、台風の後には特に破損しやすい下記の部分を確認しましょう。

屋根で点検が必要な箇所

  • ・屋根瓦の割れや剥がれ、瓦の下の漆喰(しっくい)の割れなどの損傷
  • ・三角屋根の頂点にかぶせてある棟板金(むねばんきん)の損傷
  • ・屋根の谷間にある谷樋板金(たにといばんきん)の損傷
  • ・雨仕舞(あまじまい)の軒先(のきさき)板金の損傷
  • ・屋根の端の、ケラバを覆う水切り金具の損傷
  • ・屋根材ジョイント部分のコーキングの割れや剥がれ

 

気圧の変動が激しい季節には、連続して台風や豪雨が発生します。
被害を拡大しないためにも、台風の後には屋根に破損がないか点検してください。

外壁の劣化による雨漏り

台風の場合は、強風で雨水が外壁に叩きつけられるため、外壁の劣化した部分から雨水が浸入し、内壁に雨染みができます。
また、横から吹き付ける雨の他に、屋根からも大量の雨水が外壁を伝ってくるため、パネルのジョイントの劣化部分から雨水が入り、内壁との間に溜まります。

建物の裏側や2階部分などは、外壁の亀裂や損傷が見えにくいために発見が遅れ、押入れ中で雨漏りしていることもあります。

外壁で点検が必要な箇所

  • ・サイディングと呼ばれる外壁パネルの塗装塗膜の傷
  • ・サイディングをつなぐ目地部分の割れや剥がれ
  • ・サイディングのソリによる、端の浮きやめくれ
  • ・漆喰(しっくい)やコンクリートのヒビ割れ
  • ・玄関や窓のひさしと、外壁とのジョイント部分の亀裂
  • ・設備取り付けの釘やネジのサビや腐食

 

外壁のでは上記の箇所をメインに、雨水が浸入する危険性のある傷や亀裂がないか、台風や大雨前には念入りにチェックすることが必要です。

ベランダやバルコニー・陸屋根の防水塗装の劣化

ベランダやバルコニーは、常に直射日光や風雨にさらされており、コンクリートに施した防水加工が劣化しやすい箇所です。
近年では一般の住宅でも、従来の三角屋根ではなく平らな陸屋根の家も増えてきており、屋上の防水加工の劣化も雨漏りの原因となります。

ベランダや屋上は、ウレタン塗装や塩化ビニールの防水シート、FRP防水やアスファルト防水で、何層もの防水層を作って雨水の浸入を防いでいます。
しかし、表面のトップコートがひび割れたり剝離したりすると、水が浸入して鉄筋などの内部の構造部分が腐食してゆきます。

また、落ち葉やゴミ、埃や土などが排水口につまると、水を長時間ベランダなどに溜め込むため、防水塗装の劣化の進行や雨漏りのリスクが高まります。
台風の前には、ベランダや屋上の防水層に、劣化やひび割れがないかを確認し、排水口を掃除して水はけが良くなるよう気をつけましょう。

換気口からの雨水の浸入に注意

換気口の設置は建築基準法でも決められており、建物の各所に取り付けられています。
しかし、台風では換気口から雨水が浸入することもあるので注意が必要です。

外壁への換気口の取り付け部分は、雨水が入ってこないよう目地剤でコーキングされています。
しかし、コーキング材の劣化を見落しがちです。

また、台風の強風で換気口の空気が逆流し、雨水も一緒に吹き込んでくることがあります。
特に、換気扇が古い場合は、逆流を防ぐシャッターのスプリングが弱くなっていて、大量の雨水が入ってくることがあります。
吹き込んだ雨水をすぐ処理せずに放置しておくと、床材や内壁が腐朽する原因となるため、家の換気口の位置を把握しておく必要があります。

定期的な外壁塗装の際に、換気口のコーキングの補修も忘れずに行っておきましょう。

窓やサッシと外壁の亀裂からの雨漏り

窓やベランダのガラス戸のサッシは、雨水が浸入してこない構造になっていますが、古いものでは台風の強風で、雨水が入り込んでくることがあります。
また、サッシの枠部分は外壁に目地剤でコーキングされていますが、コーキングが劣化して壁内に水が浸入すると内壁が腐ってきます。

サッシと外壁の隙間から浸入した雨水が内壁に溜まると、下の階で雨漏りが発生することがあります。
屋根や外壁に問題がないため、原因が突き止めにくいところです。

採光を取り入れるために高い位置に取り付けられた天窓は、劣化や破損の点検がしにくいため、雨水の浸入を許しやすい箇所です。
窓のパッキンのゴムが、紫外線で劣化してひび割れたり欠損したりすると、台風の際に大量の雨が吹き込んでくる危険性があります。
大型台風の場合は、飛来物の衝突による窓枠の破損もありますので、台風の後には必ずチェックしておくべきポイントです。

雨漏り修理の費用と業者の選び方

写真:費用

雨漏りの相場には、かなりの幅があります。

この理由は、修理の範囲の特定が難しいためです。

大型台風の後は、修理の依頼が混み合っており業者を見つけるのも大変です。
しかし、適正価格できちんと修理をするためには、できるだけ複数の業者に見積もり依頼をして、適性相場を自分で判断する必要があります。
安いことが必ずしも良いことではない点と、修理後のトラブルも考え、コミュニケーションがうまく取れる業者であるかの判断が重要です。

特に、台風などの災害時には、全国から悪質な業者が流れ込みます。
見積りや契約書の内容が曖昧で、現金の前払いを強要する業者には注意が必要です。

雨漏り修理の相場

雨漏りの原因調査だけでも2〜3万円かかることもあり、雨漏りの修理には費用がかかります。
ネットに掲載されている雨漏り修理の相場は、あくまでも目安の金額ですが、情報を得ることは大切です。
台風の後の瓦の浮きやズレの補修ならば3〜5万円、割れた瓦の交換ならば5〜10万円、棟瓦の補修は10〜30万円が相場です。

目地剤のコーキング補修では、「打ち増し」と「打ち直し」では費用が大きく異なり、外壁全体を打ち直す場合は30万円程度かかることもあります。
排水口の補修や清掃ならば1〜2万円で済みますが、配管内部の詰まりでは、20万円ほどかかることもあります。

40坪ほどの戸建住宅の修理の相場

屋根補修 1〜50万円
※足場が必要な時は足場代がかかります
棟板金・谷樋板金の修理 3~15万円
※破損している箇所の数で価格は異なります
雨どいの修理 1~15万円
※破損している箇所の数で価格は異なります
屋根材の交換 100〜200万円
※屋根材の種類で価格が異なります
天井の雨漏り修理 10~15万円
※腐朽の度合いで修繕の材料費が異なります
外壁の雨漏り修理 5~50万円
※腐食の度合いで修繕の材料費が異なります
漆喰の打ち直し 30〜50万円
※打ち直しの箇所や面積により異なります
外壁塗装+コーキング 100〜190万円
※塗料の質で耐用年数と価格が異なります
ベランダの雨漏り修理 3~25万円
※防水加工の種類で価格が異なります
窓サッシ・天窓の修理 3~25万円
※足場が必要な時は足場代がかかります
屋上の雨漏り修理 20~100万円
※防水加工の種類で価格が異なります
シロアリ駆除 15~25万円
※補修工事、予防工事には追加の費用がかかります

 

雨漏りの被害が、建物の基礎部分の腐朽・腐食にまで至らないうちに、早めに修理することが、費用を安くおさえる1番のポイントです。
また、屋根の板金・コーキング・天窓・二階部分の外壁の修理は、足場を組んで外壁塗装をするときに一緒に実施しておきましょう。

台風による雨漏り被害はエースにご相談ください

台風の後の雨漏りは、「被害が少なくて良かった」と安心せずに必ず早めに修理しておかなければなりません。
近年、大型台風が続けて発生することが多く、一度できた住宅の傷口は、台風ごとに大きくなり、住宅への雨水の浸入を許してしまいます。

雨漏り原因調査には無料のものと有料のものがありますが、費用をかけてでもしっかりと原因を究明して、適切な修理をすることが大切です。
特に大きな被害が発生した際は、悪徳な業者が急増しますので、費用の安さだけでなく、見積もり内容や契約書の有無、コミュニケーションがきちんと取れるかなどの点も十分チェックしてください。

もし、台風など自然災害による急な雨漏りでお悩みなら、一度私たちエースにご相談ください。
エースでは、修理前に雨漏りの専門家がしっかりとした診断調査を行い、わかりやすいレポートを添えてご報告します。
診断結果を踏まえて、適切な修理方法やメンテナンスプランまでご提案いたしますので、まずはご質問だけでもご連絡くださいね。

長谷川 昭人

WRITER長谷川 昭人

代表取締役

平成10年に塗装職人をスタートさせ、個人事業主のときも含めると創業24年以上。今では、国家資格の一級塗装技能士の検定員として職人の検定や実技の指導をするほど、塗装に関する技術や知識を認められるようになる。 アステックペイントというオーストラリアでの遮熱塗料シェアNo1の日本法人からも「関西での実績No1だ」と言われるようになりました。 経営理念、「住まいを通じて『安心』『快適』『感動』を証明する」を元に、お客様と社員の喜びづくりを軸に活動中。

[更新日: 2023-11-8]

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