瓦は塗装が必要な瓦と塗装が不必要な瓦の2種類あります。 まずは、ご自宅の屋根瓦がどちらのタイプなのかを把握した上で、塗装をするのか、別の方法のリフォームをするのかを考えましょう。 この記事では、瓦の種類の判断方法と塗装方法、塗装の際の注意点を紹介します。 ご自宅の瓦の種類を正しく把握し、ベストなメンテナンス方法をしましょう!
瓦は塗装が必要な瓦と塗装が不必要な瓦の2種類あります。
まずは、ご自宅の屋根瓦がどちらのタイプなのかを把握した上で、塗装をするのか、別の方法のリフォームをするのかを考えましょう。
この記事では、瓦の種類の判断方法と塗装方法、塗装の際の注意点を紹介します。
ご自宅の瓦の種類を正しく把握し、ベストなメンテナンス方法をしましょう!
瓦の種類から塗装が必要か判断する
まずはご自宅の瓦が、塗装が必要な瓦なのか確認していきましょう。
正しい見分け方とメンテナンスで屋根を長持ちさせましょう。
粘土系瓦
粘土系の瓦は和瓦といわれ、いぶし瓦・無釉瓦・陶器瓦等があります。
昔ながらの日本家屋や日本建築のお城や寺社等によく使われる建築工法です。
特徴としては、他の屋根材よりも重く、スレート瓦は平均約24kg/㎡に対して、和瓦は平均約45kg/㎡もあります。
そのため、台風などの強風には強いですが、耐震性は他の屋根材に比べて低めです。
粘土を瓦の形にかたどった後、高温で焼き上げて製造され、陶器の器のように耐久性の高い瓦が出来上がります。
塗装をしなくても防水性が高く、60~100年ほど持ちます。
そのため、基本的には塗装によるメンテナンスは必要ありません。
ただし、棟瓦をおさえる漆喰や、瓦の下に敷かれている防水シートなどは築20~30年ほどで劣化して雨漏りの原因になる場合があるためメンテナンスが必要です。
また、表面の保護という観点で塗装は必要ではありませんが、屋根の色変え等を目的とした塗装をすることは可能です。
塗装をしても塗膜が剥がれやすいため、あまりおすすめはできませんが、塗装する際には専用の塗料を使用します。
粘土系の瓦でメンテナンスを考えている方は、瓦の交換や補修、漆喰等の補修がメインのメンテナンス方法になります。
屋根全体をメンテナンスしたい場合は、塗装よりも葺き替え工事がおすすめです。
セメント系瓦
セメント系の瓦には、セメント瓦やモニエル瓦があります。
粘土系で和瓦と違い、粘土を焼き上げているわけではなく、セメントや砂、水を混ぜ合わせることで、モルタルのようにセメントの化学反応で硬化させたものです。
セメント瓦自体の表面には、モルタルと同様に、色や艶がなくなり、防水性も低いので雨水を吸い込んでしまうため、塗装が必要になります。
また、モニエル瓦はヨーロッパで発祥されたセメント瓦で、通常の瓦との違いは、表面に「スラリー層」という着色したセメントが薄く吹き付けられ、更に吸水防止のためにクリヤー塗料が塗られている点です。
そのため、この上に塗装をするともろいスラリー層から塗膜の剥がれ等が起きるトラブルが多く、現在では製造されていません。
補修で塗装する際には、表面の劣化したスラリー層をしっかりと取り除いてから施工する必要があります。
モニエル瓦かセメント瓦かを見分ける際は、小口を確認します。
小口部分にスラリー層が付着していて凸凹している場合は、モニエル瓦です。
まずは、ご自宅の瓦がどちらの種類の屋根なのか、確認してからメンテナンスを検討しましょう。
金属系瓦
金属系瓦は名前のとおり、金属でできている瓦です。
主に使われる素材は、アルミニウム、鉄、銅、ステンレスです。
金属瓦の特徴は、軽量で、家自体に負担が掛かりません。
重さは粘土瓦の6分の1から10分の1程度の重さになります。
粘土瓦は、地震等の揺れで落下する危険性があるのですが、金属瓦は軽い軽量で地震等に強いという特徴があります。
軽量であるというメリットを生かして、旧瓦屋根の上にそのまま取り付けることで、カバー工法という補修法もできます。
金属系は、経年劣化で古くなるとサビが発生することもありますので、今まではトタンという鋼板に亜鉛メッキがしてある金属製の屋根が一般的でしたが、現在ではガルバリウム鋼板といわれる亜鉛、アルミニウムを含む鋼板が主流になっています。
瓦屋根を塗装する際の注意点
瓦を塗装する最大のメリットは、瓦の交換などの、他の瓦工事やメンテナンス方法よりも安い単価で工事ができることです。
塗装以外のメンテナンス方法としては、「屋根材の葺き替え」があります。
現在の屋根をあと20年以上継続して使いたい、という希望があるのであれば、葺き替えがおすすめです。
ただし、屋根材の葺き替えは工事代が数百万円以上と高額になってしまうので、とりあえず10年程度持たせたいという場合は、塗装をおすすめします。
さらに、屋根の補修やメンテナンス方法として、屋根材に、既存瓦の上から被せる「カバー工法」という方法もありますが、瓦の場合は工事できません。
したがって、瓦屋根の補修やメンテナンスの方法は、塗装か葺き替えの2つから選ぶ必要があります。
まとめ
瓦屋根の塗装は、瓦の種類によって必要かどうかが違います。
粘土系の瓦の場合は、耐久性が高く表面から水を吸い込むこともないので塗装の必要はありません。
ただし、漆喰等の補修は必要ですので、気になる場合は業者に調査してもらいましょう。
セメント系の瓦の場合は、表面を塗装で保護する必要があります。
メンテナンスを長期的に考える場合は、葺き替えでも可能ですが、費用をできるだけ抑えたい場合は、塗装でも十分可能です。
瓦屋根の塗装工事は、一般的な屋根材に比べて下地処理を念入りにおこなう必要があるので、施工知識をしっかり持った信頼できる業者に依頼しましょう。
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